●１９７７年３月９日
天野幸裕氏 田中正明氏と共に設立。この二人は、ＫＢＣ河南高校放送部の仲間。まだまだ遊び半分でした。ちょっとお金になれば、将来の副業に、とかいう甘い甘い考えからでした。…というより趣味半分興味半分でしょうか。ＫＢＳ近畿大学放送局に在籍していた私は、この局から放送業界に巣立っていった多くの先輩方を見て、この業界にあこがれていたのでしょうか。当時は大学２回生。１９歳でした。当時はＰＡ機器といえど、ミキサー１台 アンプ１台 スピーカー２本という寂しさであとはすべてレンタルでまかなっていた。
●１９７８年１１月？
やっとのことで、いすず１ｔバンを購入。しかしすでに借金だらけ。学生の身であったため、ゴールデンウィークや大きな休み、日曜日はバイトに明け暮れる。車持ち込みのおいしいバイトは嬉しかった。音響機材持ち込み・車持ち込みで昼飯付き、燃料は会社支給で１回が２５０００円だった。１０万もたまらない内に次の機材の契約をしていた。
●１９８０年頃
まだまだ仕事は選べなかった。ダイエーやイズミヤ等の量販店屋上で催されるウルトラマンや仮面ライダーのアトラクションショー、水着ショー、お笑いバラエティーショー、歌謡キャンペーンショーなどのＰＡがメーンだった。
それでも、歌謡ショー等の音楽に関わるイベントは特に大切に気を遣って仕事をしていた。今は有名な角川博さんや、森田健作さんなどの他、多くの芸能界の方々とお会いする機会を作って頂き、その都度『気持ちよく歌えました』等の小さなお声がけが、今でも大きな支えとなっている。
最初の１０年間は、自社の営業で仕事をつくるより、地元河内長野市、地元ＪＣ、そしてニシバタ楽器社長や富川様との出会い等で頂いた仕事を精一杯こなすだけで過ぎて行きました。この最初の１０年間に、稼いだお金は、すべて機材になり、またまた次の機材の頭金となり…機材を増やすだけの日々年月でした。
●１９８６年１１月
この年、２８歳で結婚。まだまだ親をたよりにして、のんきにしていました。人生を甘く見ていました。（今も…かな？）結婚しましたもので、お金も自由にならなくなりました。マイクロバスを買うあたりからは、家内に借金も…（とほほ）
●１９８８年４月
いまの機材運搬車を購入。ＦＵＳＯのローザ２９人乗り７ｍのマイクロバスを改造して、カーゴにした。このバスが会社に入ってきた時の感動は今でもはっきり覚えている。嫁入りの荷物が入ってきた時の感動に似ていたなぁ。これで２杯分の機材が一人で運べるわー、なんて喜んだものだ。
いま、このローザに２杯分の機材の仕事があることは、全く想像すらしなかった。この年から、年号は、昭和から平成へ。音楽業界・ＰＡ業界もわずかながらその進化の兆しを見せていた。
９９９も２台目のＭＴＲを導入。録音にも対応する構えを消せなかった。たまに入る『録音スタジオはどこにあるんですか？』という電話に、赤面せざるをえなかった。社号がスタジオ９９９なのに、録音は出張だけでスタジオは持っていなかったのだから。
●１９８９年頃
大阪狭山市公民館の浅田繁夫氏と出会い、公民館主催の『ＧＯＯＤ ＭＵＳＩＣ ＦＯＲ ＹＯＵ』という連続したイベントで、毎月読んで頂く。浅田氏は、これ以前から知っていたが、このころが一番往き来があったと思う。喫茶たんぽぽのマスターや、まんまる祭りによく出演されていた西岡恭三氏、リングリンクスさん等、ここから派生した出会いは数知れない私の宝物となっている。
●１９９０年頃
小さな街角のＰＡやら、ライブハウスの仕事を頂き、多くの名もなきすばらしきミュージシャンたちとの出会い。音楽のＰＡだけを選んでこなすようになる。音楽でないものは、極力使い方を説明し、調整だけして、自分たちでこなして頂くよう指導する。結構素人でも器用な人はできるものだと知る。
デジタル卓なるものがちらほら出現したのは、このころだったろうか。このころ河内長野文化会館ラブリーホールがオープン。器ができたことで、９９９の仕事は激減した。
オープンの時、こけら落としの若人の部で『Ｔｈｅ Ｙｏｕｎｇ Ｄａｙ』の構成と音響を担当した。逆に９９９に相応しい仕事だけが残り、日々こなしていくことで、還ってＰＡの仕事は増えていった。
●１９９５年
阪神淡路大震災の年。街の復興が行われるなか、街角コンサートをボランティアでする団体が多く現れました。９９９からは、当地へ無料で音響機器を多数貸し出しました。音楽が人の心のケアができたのではないでしょうか。機材は、何の傷ひとつなく、すべてきれいな形で返ってきました。
●１９９７年
市立三日市小学校ＰＴＡの会長を引き受け、同時に河内長野市ＰＴＡ連絡協議会会長を兼任する。
３６５日中１３１日、ＰＴＡの仕事に消費した。勿論、本職の建築もＰＡの仕事も削らずに続けた。
この年、三日市小学校の夏の夜のイベント（学校史初）を企画展開。三日市小学校サマーフェスティバルとして、今も語り継がれている。このイベントは、『マリンバとカントリーの夕べ』という副題が付けられた。同じく、この年、河内長野市からの依頼で、なみはや国体の音響を担当した。河内長野市のみならず、交野市、太子町の各会場のＰＡの仕事も紹介で頂いた。
●１９９８年
同上の三日市小学校夏の夜のイベント第２段サマーフェスティバル音響・照明を担当。企画は次の会長の桐山博会長がしていた。内容は、『吹奏楽とラテンの夕べ』。内容は、昨年度に考えていた。もし、第２段の話が持ち上がったらこれにしよう。出演者も密かに計画していた。実は、その次も考えていた。『ロマンティックＪＡＺＺナイト』。この企画は、私がこの三日市小学校ＰＴＡを引退してからの計画であり、全く未定だった。そして、次の会長はこのイベントをしなかった。最後の第３段は、私の夢に終わった。
●１９９９年 春
この年よりＣＩＳＶ日本協会関西支部に所属。
これは、ＣＨＩＬＤ ＩＮＴＥＲＮＡＴＩＯＮＡＬ ＳＵＭＭＥＲ ＶＩＬＬＡＧＥ の略で、故ドリス・アレン女史が考案した平和活動の世界的団体。実際のビレッジでは、世界の１３カ国程度の国々から１１歳の子供たちが一同に会し、４０日間寝食を共に共同生活をして、世界の人たちがすべて友達であるという認識を子供たちに植え付ける活動です。実は、ＰＴＡ活動で知り合った永井良明氏の影響で入会したのですが、その年に関西支部で開催されたＭＡＨＯＬＯＢＡ ＶＩＬＬＡＧＥのＶＩＬＬＡＧＥ ＳＯＮＧを作曲することに。（この曲は道本工務店のサイトのＢＧＭで流れています）この作曲が、公の団体の曲を創る初体験になる。私の鼻歌を家内に譜面にしてもらい、ピアノで伴奏をつけてもらった。実際には、それに歌を入れて、ビレッジの最終日にも、カセットやＣＤで子供たちにプレゼントすることができました。ビレッジ期間中も、朝昼晩と３回から４回、皆で歌っていたようで、自分の歌が人に歌われる喜びを知ってしまいました。
●２０００年１月
元ＸＪＡＰＡＮのＴｏｓｈｉさんと、たんぽぽの仕事で知り合う。名もない私の仕事をこよなく誉めて頂き、仕事後もマネージャーの根本さんを通じてよく、お便りを頂いた。親しく一緒に食事をし、 お話頂いた有名人の中では、最高の知名度ではなかろうか。
これも、喫茶たんぽぽさんのおかげ。みんな出会いは、だれかのおかげだといつも思っている。
●２０００年１２月
母校 市立東中学校３０周年記念事業で、『３０年の歩み』のスライド作成にボランティア協力。絵コンテ・ナレーションを水谷邦子氏、選曲・音楽構成・トラックダウン等を手がける。出来栄えには多数の賞賛を得た。
これは、本当に多くの人たちからお声がけいただきました。『あのスライド、良かったわー。音楽が入るとあんなになるのねぇ』これ、聞く度に嬉しかったなぁ。
●２００１年
ＣＩＳＶたんぽぽＶＩＬＬＡＧＥの作詞・作曲依頼がくる。前回のまほろばビレッジは、歌詞は万葉集か日本書紀からの英訳だったのに比べ、今回は作詞も依頼された。１番を日本語で、２番を英語で創った。曲名は『たんぽぽの丘』。会話は割と好きな私も、歌の英訳は初めての経験。でもでも、すごく面白かったし、やりがいがありました。このサイトのジュークボックスの（２）に入れたいと思います。
●２００２年
ＣＩＳＶ ＨＥＲＯＥＳ ＶＩＬＬＡＧＥの作詞作曲依頼。曲調が似すぎないように注意したせいか、曲色の全く違う曲に仕上がりました。曲名は『Ｗｅ ａｒｅ ｔｈｅ ＨＥＲＯ』ジュークボックスの（３）に入れる予定です。いつか、ＣＩＳＶの作詞作曲が１０曲になったら、アルバムにしようかと思っています。たんぽぽとＨＥＲＯＥＳの曲については、伴奏はマネージャーの杉岡氏の友人のプロに依頼して、パソコンで創ってもらいました。次からは、９９９には、エンジニアの阿部氏がいるから、全部できてしまいますが。
●２００３年３月
２５年間の念願がかない、録音スタジオを河内長野にオープン。楽器やバンドの演奏練習の他、会社案内のＤＶＤ製作に欠かせないアナウンス録りや政治や選挙のナレーション録り等にも幅広くご利用頂いている。このスタジオは、Ｄ４０の防音ドア２重の完璧な防音の他、外壁は、ＲＣ１８０とＡＬＣ１５０のダブル構造に加え、遮音吸音も考慮した全厚５０センチに及ぶ厚い外壁に囲まれた空間です。しかも、スタジオの外に自動車や電車が囂々と走っている都会とは比べものにならない、外環境の暗騒音１５ｄＢの世界です。趣味やアソビでスタジオをやっているテキトウな空間ではありません。さらに、練習時と録音時の残響を変えられる仕組みになっています。録音ばかりを追求して、残響を０に近づけると、音の豊かさが消えて、下手に聞こえてきて、上達しません。反対に、残響が残ったまま録音すると、エコーが録音されてしまい、最終の加工がしにくくなります。どちらの場合も対応できる設備を整えました。どうぞ、見学して、その真価をお確かめ下さい。
●２００４年３月
南阪奈道路開通記念ウォークＰＡ依頼される。２４０００人対象のＰＡは初めての経験であった。
１９９７年のなみはや国体は対象４０００人のＰＡだった。（株）ＴＰＯも何人も来てくれたし、安心だった。発電機が心配だったが、全く問題なく働いてくれた。式典後の官庁のご意見も好評だった。
●２００４年４月～５月
仮設舞台等を素早く組み立てる為、１０年前から考案していた、スピードステージを研究開発し、実現。早速、インド舞踊のステージや、河内長野市民まつりの３６畳のステージで使用した。スピードだけでなく強度と安全性も今まで以上の仕様に仕上がったと自負している。今後、他地域への販売も考えている。移動時の荷物の嵩はは同じでも、組立早さは実測１／３になった。●２００４年５月
市政５０周年記念事業 だんじりパレードの各所ステージＰＡを依頼される。なかなか音楽のフェスティバル以外でも、市内に同規模の同業者がいない為、競合することなく仕事を任されることが多い。実績が安心だと言ってもらっているが、慣れに甘えることなく、より気に入って頂けるお手伝いが出来るよう、日々研鑽している。
●２００４年７月
ＣＩＳＶ関西支部よりビレッジソング作詞作曲依頼。『ＨｏｐｅＴｒａｉｎ』制作。ビレッジにて披露。いつかは、カラオケでなく、全部の音を現地で生演奏して聴かせるのが目下の夢である。私の曲は、音の打ち込みをプロがしている為、現地で再現するのは、とてつもなくお金がかかるので、実現していない。
●２００４年８月
中古キャンピングカーＴｅｒｒａ５００を購入。横浜より自分で陸送した。キャンピングカーを陸送するから、誰か一緒に来てー、と呼びかけたのだが、スタッフはこの時期忙しく、耳も貸そうとはしなかった。結局、一人寂しく６００ＫＭを走り込んで帰ってきた。これは、単にキャンプだけの目的ではなく、ステージに横付けして、直前出演者の控え室として、貸し出す予定でいた。現に２００４年中に、数回使用することになった。
●２００４年１１月
新潟中越地震に義援金を送るため、化楽・千代田中校区青少年健全育成会主催のコンサートにボランティア協力。２ＫＷ程度のＰＡを無料でさせて頂いた。実は、この先、化楽の皆さんにお世話になるのだが。
●２００４年１２月
マイドーム大阪にて、八尾市商工会ビジネスマッチングフェアのＰＡを依頼される。（リックより）ＰＡの仕事以外にも、展示物にも興味があり、１日楽しませて頂いた。
同１２月
橋本高校邦楽部卒業記念ＣＤ制作。以前お世話になった邦楽の辻本先生の教えておられる、橋本高校邦楽部の卒業記念にしたコンサートの録音をＣＤに落としただけであったが、なかなかやりがいのある仕事であった。
●２００４年１２月
オーブランカラオケ教室クリスマス会ＰＡ依頼。去年に引き続き、ＰＡを担当させて頂いたが、今回は、照明も依頼され、スタッフの上野くんが、自分の照明もたくさん投入してがんばってくれた。
このとき見た、マツケンサンバの指導がすごく印象に残った。
同１２月
三日市小学校『冬のつどい』というイベントを教頭先生が思いついたばかりに、またまた母校でＰＡをすることになる。スタジオ９９９の会員グループ４組に登場頂いた。中学生バンドのＮａｓｈ（加賀田中）、私の母校近畿大学と、関西大学の２校出身の４人組フォークグループのＳｃｈｏｏｌ Ｂｏｙｚ、田中ルミ子先生は上記オーブランの主宰している先生で、元プロ歌手、そして、地元では超有名な化楽。彼らのボランティアに支えられ、無事、盛況のうちに幕を閉じることができました。ＰＡでは、９９９にとっても２００４年最後の仕事となりました。
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